フェルナンデスを中途退学したK君が、僕にくれた製作途中のLesPaulの仕上げ。かなり雑な製作をしていたK君だったので木工加工が心配でしたが、ロッドも効くしなんとかなりそうです。(04.10.26)


まずはヘッドプレートの接着。いわゆるツキ板ですが、今回は厚みのあるココボロという材を使用


3HBの予定なので、ミドルPUのキャビティをルーティング。ところが、いくら合わせてもフロントとリアのザグリが数ミリずれてしまします。よく見たらK君のルーティングがずれてることが判明。キャビティを突きノミで削ってPUのセンターは確保。


ドレメルを使って1.5ミリの溝を掘り、セメダインCでバインディングを接着。考えてみたらヘッドのバインディングの作業は初めて。ドレメル使うより、トリマーテーブル使った方が楽な気がします。


ボディにもバインディングを巻きます。ほんとは1.5ミリなのに、K君が間違えて2ミリちょっとの溝を掘ってしまっているので、バインディングも2ミリのを接着。これが厚すぎて非常に大変でした。


インレイの埋め込みです。パーロイドの板から図形と文字を切り出した後、ヘッドに型をとってドレメルで彫りました。2液性のエポキシにツキ板の粉をまぜ、ドライヤーで溶かしながら接着。


研磨して完成。文字はPLAYTONE、絵はインディアンの伝統的な図柄からパクりました。かなり下手です。


ボディとネックの接着。これまたK君のネックヒール周辺の加工が凄まじく、エラいことになってました。一応ディープジョイント。


パーロイドのブロックインレイを指板に埋めます。初めはドレメルで彫っていたのですがビットが折れた為、トリマーにインレイ用ビットを取り付けて作業しました。やはりドレメルの方が圧倒的に扱い易いです。


10

エポキシでインレイを埋めた後、ロッドを少し締めた状態で平面を出したネックに、接着冶具を使って指板を接着。


11

スロット済みの指板でしたが溝が浅いので、本当はバインディング接着前に深くするべきでした。この場合はスロットクリーニングツールと、リフレットソーが大活躍。


12

フレット打ち。バインディングにかかるタングをニッパーとヤスリで削るのですが、非常に手間がかかります。専用のタングニッパー欲しいです。


13

#150~#400まで木地研磨し(#320でとの粉で目止め)塗装に入りました。まずはウッドシーラー。


14

サンディングシーラーの後サンバースト塗装。玄々科学の染料系塗料バンチャクにアンチッククリアのLC-30とウレタンシンナーを配合して吹きました。

 


15

マスキングして、バックのシースルー塗装。同じくバンチャクのレッドとブラックとブラウンを配合して吹きましたが、予想より赤味が強い感じになってしまいました。

 


16

トップコートを充分に乾燥させた後、水研ぎ。#800のペーパーから始めて#1500まで研磨しました。この後バフで磨きましたが中々きれいに仕上がってくれず、苦労しました。

 

 


17

バフ完了後、ここで一度ワックスをかけます。タートルワックスを使ってますが、よく光ります。


18

組み込みと配線。普通のトグルで、3HBの配線は無理ということにこの段階で気付きました(笑)。2回路2接点の専用トグルが必要ですが値段が高いので、今回は2PU仕様でミドルPUはダミーってことに決定。また改めて配線し直します。


19

久々のナット整形。形をペーパー等でおおまかに整えた後、ナット専用ファイルを使って溝を切ります。フェル時代にかなり失敗しているので、今回はスムーズにいきました。


20

弦を張り調整して完成です。ひどい出来ですが、色々勉強できた一本でした。それにしても、レスポールって本当によく練られた構造の楽器ですね。改めて感心しました。(04.12.15)